鳥と飛行機が衝突する理由とは?バードストライクの現状と対策!
韓国南西部の空港で発生した旅客機の事故が、「バードストライク」――つまり鳥がエンジンに巻き込まれる現象――によるものではないかと話題になっています。では、バードストライクとはなぜ起きるのでしょうか?また、どのような対策が取られているのでしょうか?
航空機のエンジンは、猛烈な勢いで空気を吸い込む仕組みになっています。そのため、飛行機の近くを飛んでいた鳥が巻き込まれることがあります。特に大きな鳥の場合、エンジンに損傷を与え、最悪の場合エンジン停止の危険性もあるのです。
日本でのバードストライクの実態
日本国内では、年間1000件を超えるバードストライクが発生しています。新型コロナウイルスの影響で航空便が減少した2020年には件数も減少しましたが、その後再び増加。2023年には1499件に達し、そのうち59件で航空機の損傷が確認されています。
海外でも過去に大事故
過去には、アメリカで重大なバードストライク事故が発生しています。1960年には、多数の鳥がエンジンに衝突して墜落。62人が命を落としました。また、2009年にはニューヨークのハドソン川に旅客機が不時着水する事故もありました。こちらもバードストライクが原因でした。
空港と航空会社の取り組み
バードストライクを防ぐため、空港では専属スタッフがパトロールし、空砲やスピーカーで鳥を追い払っています。また、鳥が集まる原因となるエサ(バッタなど)を駆除するケースもあります。一方、航空機メーカーはエンジンの強度を高める取り組みを進めています。
それでも、航空機の離着陸時に鳥と衝突するケースは完全には防ぎきれていません。飛行機の速度が速すぎて、鳥が逃げ切れないことが多いのです。また、鳥の種類が多いため、すべての状況に対応するのも難しい課題となっています。
今後の対策
日本の国土交通省は、専門家や航空関係者を集めた検討会を毎年開催し、バードストライク防止のための情報共有や対策の検討を続けています。空の安全を守るためには、さらなる努力が必要と言えるでしょう。
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