楽天グループの2023年6月中間決算発表とモバイル事業の新展開に注目!
楽天グループは、2023年6月の中間連結決算を10日に発表しました。この決算によれば、最終(当期)損益は1399億円の赤字となりました(前年同期は1778億円の赤字)。中間決算が4年連続で最終赤字となりました。しかし、売上高はインターネット通販などの好調な動向により、9728億円となりました(前年同期比9・5%増)。一方、営業損益は1250億円の赤字となりました(前年同期は1987億円の赤字)。特筆すべきは、携帯電話事業である「楽天モバイル」の営業損益が1850億円の赤字で、前年同期と比べて700億円近く縮小したものの、モバイル事業が依然として経営全体の課題となっていることです。
一方で、モバイルの契約数は6月末時点で481万件であり、7月末の速報値では491万件となりました。最近のオンラインで行われた決算説明会において、三木谷浩史会長兼社長は「有料化後の脱退率は、以前の7~8%から実質1・4%にまで低下しています。数週間で500万の契約を獲得できるでしょう」と述べました。
楽天モバイルの契約数は、本格的なサービス開始からの増加が続いてきました。しかし、2022年5月に1ギガバイトまで無料の「0円プラン」が廃止されたことで利用者数が減少し、一時は500万件を超えていた契約数も450万件を下回りました。しかし、2023年に入り、法人向けサービスの拡充を実施。3月末時点で契約数は454万件と回復しました。
さらに、2023年6月からは、KDDIの回線を利用した「ローミング」(相互乗り入れ)対象エリアを広げ、料金を据え置いたままデータ通信が無制限の新プランを導入し、新たな顧客の獲得を目指す計画です。
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