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給食費無償化、全国の3割で実施! 自治体独自で進む広がり、その背景と課題とは?

 文部科学省が発表した調査によると、なんと全国の3割にあたる547の自治体が、小中学校の学校給食を完全無償化していることが明らかになりました。これは6年前の調査と比べて7倍もの増加という目覚ましい数字です。 この急激な広がりは、コロナ禍で高まった経済的負担を軽減しようと考えた自治体が増えたことが背景にあるとされています。 無償化の現状と課題 調査では、無償化を実施している自治体に対して、その条件や経緯についても詳しく聞き取りました。 無償化を実施している自治体:722自治体 全体を対象に実施:547自治体 条件付きで実施:145自治体 その他:30自治体 条件付きで実施している自治体では、「多子世帯を対象」とするケースが最も多く、135自治体に達しました。その他にも、「一部の学年に限定」や「所得制限を設定」する自治体も見られました。 無償化の財源としては、475自治体が自己財源を、233自治体が新型コロナ対策として国が創設した地方創生臨時交付金を活用していることがわかりました。 無償化の成果としては、保護者の経済的負担軽減や給食費徴収業務の負担軽減などが挙げられました。一方で、予算確保を課題とする自治体も多く存在することが課題となっています。 給食未提供児童生徒も存在 今回の調査では、給食を提供していない児童生徒も約28万5000人いることが判明しました。これは、アレルギー対応や不登校、一部の学校で給食か弁当かを選べる仕組みがあることが理由とみられています。 給食費の格差も存在 小学校の給食費の平均月額を都道府県別にみると、最も高い福島県が5314円、最も安い滋賀県が3933円で、約1.4倍の開きがあることもわかりました。公立学校の年間給食費の合計は試算で約4832億円に上るという調査結果も出ています。 議論続く、給食費無償化 こうした状況を受け、少子化対策を念頭に国が無償化を主導すべきだという意見も根強く存在します。 文部科学省の担当者は、「地域によって給食費が違い、給食を食べていない子もいる中で、国と地方でどう役割を分担すべきか分析する必要がある」と述べています。 給食費無償化は、全国的に広がりを見せていますが、地域格差や財源確保など課題も存在します。今後は、国と地方が連携し、すべての子供たちが安心して給食を食べられる環境づくりを進めていくことが求められます。